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5億円欲しい。唐揚げ美味しい。

pairs他、正統派マッチングアプリ徹底考察2017秋!

はじめに

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マッチングアプリで知人から(多分煽りの意味で)「いいね」を貰い、敢えてがっつき気味のメッセージを送ったところ音沙汰がありません。悲しいです。

(補足: 基本的にFacebookで友人関係にある異性とは出会わないようになっているのですが、私の場合はその知人とはFacebookでつながっていないのです)

さて、昨今様々なマッチングアプリがありますが皆さんは利用したことがありますでしょうか。 簡単に言えば異性と出会えるアプリです。Facebookによく広告が出てきますね。

今回はそんなマッチングアプリの分析みたいなことをしてみたいと思います。 ただし特にゴールがあるわけでもなく、収集できたデータから適当に考察をしてみる感じになります。データと関係ないことも沢山書きます。よろしければお付き合いください。

(この記事はマッチングサービスで優勝するための話は一切書かれておりません。マーケティングや勝手な事業考察の話が殆どです。ゴメンネ)

(なお、僕はマッチングサービスの業界の人間ではないし株主などのステークホルダーでもありません。)

(各アプリへの導線はアフィリンク貼ってないので気兼ねなく踏んで下さい。)

サービス紹介

全て、2017年9月末現在公表されている情報です。

pairs

Pairs(ペアーズ) - Facebookを利用した恋愛・婚活マッチングサービス

  • 運営: 株式会社エウレカ
    • 資本金: 1億円
    • 社員数: 130名
  • サービス開始日: 2012年11月
  • 公称値: 累計会員数600万人突破 / マッチング数4300万組突破
  • 男性有料プラン: 3,480円/月〜

with

with(ウィズ)運命よりも、確実な出会いを。性格診断や共通点で出会いを探せる恋活・婚活サービス

  • 運営: 株式会社イグニス
    • 資本金: 1,505,334,945円
    • 社員数: 186名
  • サービス開始日: 2015年9月
  • 公称値: 特になし?
  • 男性有料プラン: 2,800円/月〜

ゼクシィ恋結び

ゼクシィ恋結び - Facebookを利用した本当に信頼できる婚活・恋活アプリ

Omiai

Omiai - Facebookで安心安全に出会える日本初&最大級の恋活アプリ、登録無料

各サービスの数字を見る

女性ユーザの数

私は男性なので、異性である女性の情報を得ることしか出来ませんでした。

男性の数字も取ると色々わかりそうですが、ひとまず女性のユーザーに関する数字を追ってみましょう。

(各アプリで検索フィルタを設定した時に表示される人数で表を作ってみました。)

2017年9月27日現在のデータです f:id:shucream0117:20170928020634p:plain

(見づらい資料ですみません...こういうの苦手マン...)

pairs

やはり最大手(?)、会員数がダントツです。(女性ユーザ総数67万人)

他の2サービスと比較して30代より上の層の比率が高めなのが特徴でしょうか。

相対的に10代・20代の比率が少し低くなっていますが絶対数ではやはり強いですね。

with

他の2サービスと比較して特筆すべきは10代、20代の若い層の比率とアクティブ率の高さですね。

現状では絶対数でpairsに及ばないものの、アクティブなユーザの比率が多いために今後の伸びが期待できそうです。

他に比べて若い層にウケている理由は何でしょうか。もしかするとタレントの起用やTwitterでのプロモーションの効果かもしれません。

ゼクシィ恋結び

残念ながら年代別総数とログイン3日以内のユーザ数しか取得できませんでした。

10代・20代のログイン3日以内のユーザの比率が低いのがやや気になりますが、メインターゲットとなる20代・30代の総数で見れば悪くありません。

休眠ユーザに対して有効なアプローチができれば逆転を狙っていける可能性は充分にあると思います。

Omiai

数字が外部から見えなかったので、データを取ることが出来ませんでした。

しかしながら、恐らくpairsに次いで会員数の多いサービスであると予想されます。

正統派・特化型

pairsやwith、Omiaiなどのように恋人や結婚相手を探すことを前提とした、いわゆる "普通" の出会いの場を提供するものを『正統派』とします。

一方、東カレデート の "金持ちおじさんとパパ活女子のマッチング" のように、明確に強いコンセプトが存在するものを『特化型』と定義します。(今回は特化型にはあまり触れない)

金持ちおじさんになりたい。

結局どのアプリも一緒じゃね?

唐突ですが、正統派のマッチングサービスに関して言えばこのまま行けば順調にコモディティ化の一途を辿るように思えます。 端的に言えばユーザーとしてはどのアプリを選択しても同じ、ということです。

どのアプリもUIが似通っているとか、そういう話もあるのですがここで言及したいのはもう少し根幹の部分です。

正統派マッチングサービスはその特性上、特別な付加価値を付けづらいというのがあります。 一般的な検索機能やメッセージ機能があれば、あとはユーザーさえ居れば出会いのコミュニティは機能します。

逆にどれだけエッジが効いたサービスでも、コミュニティが軌道に乗るレベルのユーザ数と流動性を獲得出来なければ破綻します。

つまり、正統派マッチングサービスを設計するにあたって変にエッジを効かせる(=特定の層や利用シーンに絞る)という戦略を取るよりも、最大公約数的な落ち着いたサービスに設計して、プロモーションに力を入れてユーザ獲得の間口を広げるほうが事業として成り立つ勝算があるのです。

また、pairsを始めとした各プラットフォームは趣味嗜好によるマッチングの機能も提供しているためにカバーする範囲が広く、特定の趣味嗜好にだけに特化したサービスが新規に入り込む余地が無いというのもコモディティ化が進む理由の一つであると考えられます。

とはいえ、初めにpairsが登場した時は革新的でした。

Facebook連携と身分証確認により "安心・安全" そして綺麗なUIやプロモーション獲得したクリーンな出会いの場はpairsの価値そのものでした。 しかし特許で守られるものでもないのであっという間に競合に真似されてしまうのがつらいところです。

コモディティ化戦争を勝ち抜くには、大手サービスは先行者利益を守りながらユーザをロックインする仕組みを確立することが求められます。

もし仮に価格競争に陥ってしまうと、

安いものが選ばれるようになる → 男性(お金を払う側のユーザ)の質が下がる → 女性が離脱する → そして誰もいなくなる(言い過ぎ) の循環に寄って市場が廃れていくことも懸念されます。最も避けなければならないシナリオです。

女性をだいじに

ユーザの集め方の話をします。

こうした出会いの場に不可欠なのが、女性の存在です。

これは明確な根拠があるわけではありませんが、男性よりも女性の方がネットでの出会いに関して懐疑的であったり不安を抱えているケースが多く、より慎重であるように見受けられます。 つまり、男性ユーザよりも女性ユーザを獲得するほうが難しいということです。

殆どのサービスにおいて、会員の男女比は 女 < 男 なのではないでしょうか。

男性は、女性ユーザが居るところに勝手に湧いてきます。 やや極端な言い方ですが、集めようと思わなくても集まってくるので、とにかくまずは女性ユーザを獲得することに集中するのが良いでしょう。

多くのサービスは、女性無料・男性有料 というような設計になっているかと思います。

この時点で女性優遇をひしひしと感じます。(女性の有料プランもあるけど、基本的なサービスの利用は無料でも差し支えないケースが多い)

婚活パーティーなども女性は無料(または金券贈呈)で男性が数千円払うというのが一般的です。 このような業界では女子優遇はデファクトスタンダードです。

ブランディング戦略

安心感を与える

とにかく女性ユーザに使ってほしい。どうすればよいか?

まず出来ることは、極力不安要素を取り除くことです。

つまり女性に対しては、「Facebook連携で実名ベースだし本人確認しっかりしてるから安心なサービスだよ!」とプロモーションを行い、このサービスは安心安全なんだと思ってもらうところが第一歩です。

一方、男性に対してのプロモーションも軸は大きくブレずとも良いですが、女性ほど"安心感"を強調しなくても良いように思えます。

むしろ「可愛い子たくさんいます!」みたいな感じでも良いぐらいです。 ターゲットの性別を絞ることが出来るタイプのSNS広告出稿に際しては、恐らく男女で異なった広告が配信されていると思います。

また、デザイン面でも正統派のマッチングサービスは基本的に安心感やクリーンなイメージを持たせる配色が多く見受けられるように思います。

pairs・Omiaiは、青系・白を基調にして一部にパステルのピンク(赤?)を入れています。青は信頼感を表すのですが、全体が青いと男性的なイメージになってしまうので、淡い暖色も取り入れてバランスを取っている感じですね。

withに関してはメインとサブの色が上記2つと入れ替わっていますが、基本的な戦略は同様なものと取れます。

有名人の起用

後発のwithは「メンタリストDaiGo監修」と銘打ってプロモーションをしています。

未だに続いているところを見ると、なかなか良い効果があるのでしょうか。

テレビに出ていて女性に認知されている有名人が広告塔になることで、サービスの安心感の獲得に一役買っていそうです。

新規ユーザの獲得戦略

最終的には口コミが最強

マッチングサービスは、カップルが成立するとそのユーザはサービスを退会するケースが多いです。

(恋人が出来たのにアプリ開いて他の異性眺めてたら怒られますもんね...)

つまり、ユーザとしてのゴールはサービスを退会することになります。

これは他の業種のサービスと大きく異る点です。

サービスが価値を発揮するほどユーザーがどんどん抜けていくわけですから、それ以上のスピードで新規のユーザを獲得しなければいけません。

勿論、破局からの出戻りもあるので必ずしも純粋な新規ユーザである必要はないのですが、そのリテンションの絶対数を増やすという意味合いにおいては純粋な新規ユーザの獲得は必須です。

では新規ユーザを獲得するにはどうすればよいでしょう。

もはや、国内の20代・30代においてはマッチングアプリの存在を知らないのは少数派ではないでしょうか。

殆どの人は、使ったことがあるかどうかは別として、その存在ぐらいは認識しているはずです。

"存在は知っているけど使ったことがない人 = 広告だけでは使用まで至らなかった人" をどのように取り込むか、というのは非常に難しいです。

よりパーソナライズされた広告を出すというのも一つの手です。

しかし取り逃した層に向けて新しい広告を出す、ということを繰り返すうちに費用対効果との戦いが始まります。

結局のところ全ての人に広告だけで訴求するには限界があるのです。

その点、昔ながらのバイラルマーケティング(口コミ)は、特にマッチングアプリにおいては非常に有効なように思えます。

実際、女性で「友達に勧められて始めました♪」という人も多いです。

主な理由は2つ考えられます。

一つは、身近な信頼出来る人の体験談には説得力があるからです。

広告で「素敵な人見つかります!」と言われても、「オッ!!素敵な人見つかるのかよ!!すげえ!!」って思わないですよね。

でも、仲の良い友達から「マッチングサービスで出会った人と付き合ってるんだけど凄く素敵な人で幸せ〜♡」っていう話を聞いたらどうでしょうか。

少なくとも目の前に起こっていることは事実ですから、広告より説得力があるのは明白です。

もう一つは、大義名分が出来ることです。

「自分から出会いを求めるのって恥ずかしい」「しかもネットで...」という心理に対して、"友達に勧められたからやるんだ" と言い聞かせることで自分の行動を正当化できるようになります。

女性は特に(勿論男性もですが)こうしたきっかけがあると行動に移しやすくなるのではないでしょうか。

良質な口コミを作るには

なお、口コミによる拡散を成り立たせるにはそれがポジティブな成功体験の口コミでなければなりません。

つまり、サービス運営側としてとにかくユーザに価値を提供し続けるという地味な行いが新規ユーザの獲得に繋がるのですが、その中でもよりユーザの満足度を上げ続けていくということを徹底できた企業が、長期的に見て勝者になれる可能性が高いということになります。

マッチングサービスでマッチングするには効果的なプロフィールの構成の仕方やメッセージの送り方などがあります。

一部の人はそういったところを作り込めないまま挑んで、「やっぱ俺はネットでもモテない」と離脱していくのですが、そこをプラットフォーム側がサポートしてあげることで成功に導けたらきっと良いですよね。

最近ではpairsがプロフィール写真に関するガイドを表示していました。

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(鬱陶しがられない程度に)ユーザを教育していき、結果的に得られる満足度を高めていく取り組みは非常に大事ですね。

事業をスケールさせるには?

単独での市場規模は小さい

マッチングサービスの多くは恋愛・結婚を目的としていることから、自ずとメインターゲット層は20代・30代の男女となります。

(勿論40代以降のユーザも居ますが、分布は先に示した表の通りです)

つまり、国内の総人口約1億3千万人からいきなり2800万人程にフィルターされます。(参考: 総務省人口推計2017年9月報)

そこから更に独身の人に限定されるわけですが、簡単に見積もってみましょう。

先ほどとは違うソースになりますが、平成27年国勢調査 抽出速報集計結果 の資料によると、

20代女性の未婚者数: 約447万人
30代女性の未婚者数: 約210万人
合計: 約657万人

ここから、恋人が居る女性を除外します。

厳密に同じ年の資料ではないのですが、近いところで 2016年の明治安田生活福祉研究所の発表(男女3,595人への調査結果) によると、

20代女性の恋人が居る率: 33.7%
30代女性の恋人が居る率: 26.7%

つまり最終的にターゲットになり得る20代・30代の女性は、

(447万人 * (100 - 33.7)%) + (210万人 * (100 - 26.7)%)
= 約300万人(20代) + 約154万人(30代) = 約454万人

と推定出来ます。この数値が理論上の天井となります。

勿論実際にはこれより少ない数がピークになるとは思いますが、現状のユーザ数から見るとまだもう少しは伸びしろがあるように思えます。

ちなみにサービス全体で考えると、ここに男性を含めて単純に倍、多少多めに見積もっても 1000~1500万人あたりが理論上の最大でしょうか。

例えばLINEなんかはスマホユーザ全員がターゲットになり得るわけなので、それと比べるとやや小さい集団を相手にしたビジネスだと言えます。

関連事業の展開

先述の通り、マッチングサービスの市場規模は大きくありません。

ユーザ数が頭打ちになった後にどのように売上を伸ばすか、ということについて少し考えてみたいと思います。

マッチングサービスに関連する事業を展開するのはどうでしょうか。

リアルな婚活パーティーや、恋愛・結婚に関するメディアの運営、デートスポットや店舗との提携などです。

なお、pairsを運営するエウレカは、Couples というカップル向けアプリを出していますね。 (どうでもいいのですが、「カップルズ」でググるとラブホ検索サイト がトップに出ました)

あとはもう少し大きな枠組みで、出会い以降のライフイベントをカバーしていくというのも面白いと思います。

ブライダル事業とか、どうですかね。(ゼクシィ恋結びなんかはむしろそこからの派生ですが)

例えば、「私たちはpairsで出会って結婚しました!」ということを公表する代わりに、式に掛かる料金を競合よりも安くするとか。

すると結婚式に来た新郎新婦の友人にpairsのポジティブな印象を与えることが出来て、口コミと同様の効果が期待できそうです。

今の日本だと、親族の納得が得られるかどうかということぐらいでしょうか...w

ネットでの出会いに偏見を持たれない社会を作っていくことはマッチングサービス運営会社にとって追い風なので、是非こうした施策があると良いと思います。

結婚した後は子育て関連とか、果ては葬式まで。 亡くなった親族をアプリで管理、オンラインで墓参りが当たり前の時代が来るかもしれません。

(課金要素で高級線香一本1000円とかちょっと面白いと思ってしまった)

おわり

いわゆる従来型の "出会い系" とは一線を画す昨今のマッチングサービスはまだまだ歴史が浅いですが、社会に浸透していけばいずれは未婚率上昇の問題やそれに付随する少子化問題の解消に寄与する可能性を秘めていると思っています。

この分野は今後も引き続き研究したいので、また時間がある時に何か書ければと思います。


それにしても、本当にとりとめのない内容になってしまいました。

そして一体誰に向けた記事なのでしょうか。

でもたまにこうした特定の業界の考察をしてみるのは頭の体操にもなるし面白いですね(自己満足)。

最後になりますが、各サービスの年齢別ユーザ数などはログインすれば無料で誰でも見れる数字なので特に問題ないと判断して書かせていただきました。 もし問題がある場合は対応致しますので、お手数ですが @shucream0117 までご一報下さい。

追記

このエントリ書いてる間に冒頭で述べた知人からメッセージが返ってきたのですが、無料会員のため読めませんでした...w

久々にお金払うか( ゚д゚)